私が一年でもっとも嫌いな年末年始であるが、今年は田舎でひとり暮らししている親と私の家族で、年末年始を「角島」というところで過ごすことになった。
「角島」と言われてもピンと来ない方が多いと思うが、日本の風景の中で海外でも高く評価されている角島大橋という橋がある。
自分で撮影したわけではないのだが、こんなところだ。
場所は山口県北部。
下関から山陰線の鈍行に乗って、1時間半くらいのところにある「阿川」という駅に近い。
と言うより、ほとんどの人が電車ではなく車で行くところだ。
12月31日の15時過ぎに「阿川駅」に到着し、ホテルの人に車で迎えに来てもらったのだが、親切にも「角島を一周してみましょうか」と言ってくれたので、その言葉に甘えることにした。
その人の話によると、無料で渉れる番目の長さの橋だそうで、造られてから13年が経過している。
とても海がきれいで、日本海の潮流と下関の壇ノ浦方面からの潮流とがぶつかり、白い線のように波が発生している様子も橋から見ることができる。
出発したときの天気は残念ながら雨だったのだが、角島に着いてみると晴れに近い曇り。美しい光景を見ることができた。
角島は映画やドラマでもよく使われているそうで、私も原作を読み映画も見た「4日間の奇跡」やキムタクが検事役を演じていたドラマ(題名忘れた)の特番でも使われたそうだ。
角島自体にも主に漁業に従事する住民が約1000人おり、ホテルで使用する魚介類を仕入れているとのこと。
橋の反対側には明治時代に建てられた灯台があり、現在でも稼働している。
元旦の午前中に観光タクシーで回ろうかと考えていたのだが、迎えの車ですべて説明付きで見ることができたのはラッキーだった。
ホテルの部屋も眺めがすばらしい。
大きなガラス越しに見える日本海が荒々しい。
向こうに見えるのが角島。
ちょうど夕日の時間で、太陽が水平線の下に落ちるのを見えるかと思っていたら、残念ながら雲が邪魔をして見えなかった。
食事は和食、洋食のどちらかを選択できたが、和食を選んだ。
海の幸が多く、けっこうおいしいと思う。
当日は風が強くなったこともあり、夜中波の音がけっこう激しく(うるさいほどではない)、海の荒々しさを感じつつ眠りに落ちた。
翌日元旦も晴れてはいるが風が強い。
チェックアウトが10時。
駅まで車で送ってもらうことにしたのだが、どうやら電車で来たのは我々だけのようで、だから来たときも余裕で案内をしてくれたようだ。
山陰線の阿川駅。もちろん無人駅。
私たちが乗る電車は10時40分頃の予定。
その前に反対方向に来た電車は、たった一両編成。
ちなみに「阿川駅」のひとつ手前の駅は「特牛」。
「特牛」ってなんて読むかわかりますか?
正解は「こっとい」。
「特牛」を「こっとい」と読む理由は、調べてみたがいまだ不明のよう。いろいろと説があるようだが確定していないらしい。
電車が来るまでヒマなので、あたりを散策して見つけたのがこれ。
ジョージアの缶コーヒー「ぶち」。
なぜか鯉の絵が描いてある。
「ぶち」というのはこちらの言葉で「とっても」と言う意味。
「ぶち寒い」と言えば「とても寒い」という意味になる。
なので単に「ぶち」という商品名は「とっても」と言う中途半端な名前だ。
味はふつうの甘い缶コーヒー。
そうこうしているうちに2両編成の電車がやってきて、また1時間半くらいで下関に到着。
今回は年末年始の小旅行だったが、角島は夏は海水浴客で大変混雑するらしい。海の色がとてもきれなので、ぜひ泳いでみたいとも思うが、土日の砂浜は半端なく大混雑するようだ。車も大渋滞のようで、曜日を選んでいかないと大変なことになるようだ。
また機会を見て行ってみたい。