せっかくBOSE QuietComfort 15のこと書くんなら、QC3と聴き比べしないとと思って探したところ、どこかにしまい込んでしまったらしく見つからず。
どうも部屋の模様替えをしたときにどこかに紛れ込んだらしく、なかなか見つかりませんでした。最終的には、なんでこんなところに?という感じで見つかりましたが。
まずは大きさの比較から。
ケースはこんな感じ。左がQC3です。
本体がこれ。
もちろん左がQC3です。QC15は耳をすっぽり包み込む大きさです。QC2は持っていないのでわかりませんが、QC2も同じ大きさなんでしょうか。
で、さっそくQC3のバッテリを充電して、聴き比べです。
あらかじめお断りしておきますが、あくまでも私の主観です。また、QC3はある程度エージングされていますが、QC15は新品。そのあたりを念頭に置いてお読みください。
また、我が家には「ステレオ」というものがすでにないので、音源はiPhoneです(^^ゞ
最初に試したのはクラシック。「おいおい、iPhoneなんかでクラシックなんか聴くなよ」という声もあるかとは思いますが、まあたまにはいいじゃないですかってことで。
視聴曲はモーツァルトのアイネクライネナハトムジーク。誰でも知ってる名曲ですね。
QC3で聴くと、全体的にまろやかに聞こえ、悪く言えばメリハリがない感じ。よく言えば、聞き流すにはちょうどいいというところでしょうか。これをQC15で聴くと、音の一つ一つがクッキリとして聞こえてきます。ただ、あまりにクッキリとしすぎていて、聴いて楽しうと言うよりも聞かされているという印象です。
次の曲は同じくモーツァルトの交響曲第41番ジュピター。
QC3の印象は上と同じ。でも決して悪い印象ではありません。ただし、QC15の方が、オーケストラを聴いているという感じがします。
次に聴いたのが、Jazz。
私の一押しアルバム、Chris BottiのChris Botti In Boston (USストアへのリンクです)。でもなぜか日本のITSでは売っていません。最高のアルバムなのに。
USアカウントを持っている方はぜひ買ってみてください。絶対に後悔させません。
Amazonで輸入盤を買うこともできます。Blu-Rayも出てます。私も買いました。お薦めです。
この1曲目の Ave Maria. QC3はやはりマイルドな味付けなので、いかにもホールの中で演奏している、という感じが伝わってきていい感じです。QC15は、トランペットの音が強調されていますが、トランペットがメインのアルバムなので、それはそれで悪くありません、甲乙つけがたし、といったところでしょうか。
次にヒップホップ。
Black Eyed PeasのThe E.N.D. (The Energy Never Dies)です。
1曲目のBoom Boom PowをQC15で聴いていたときは、特に違和感は感じなかったのですが、途中でQC3に交換したところ、明らかな違いがありました。低音の響きが大きく違うのです。この曲は途中で、低音がズシンズシン響く部分があるのですが、QC3ではちゃんと低音が出てくれます。ところが同じ部分をQC15で聴くと、低音にまったく迫力がありません。
この違いをはっきりさせるべく、もう一度ジャズを聴き直すことにしました。課題アルバムは、Kind of Blue (ガーン、これも日本じゃ売ってないよ。名アルバムなのに!)。
ベースの響きを聞きくらべてみると、やはり違いがあります。QC3の低音再生の方が明らかに優秀です。QC15はベースらしき音が聞こえている、という程度です。
QC15で聴いていて、何となく違和感を感じていた原因は、この低音部分の鳴りの悪さだったのかも知れません。
逆に、QC3よりもQC15向きのジャンルもありました。
ロックです。
Of MachinesのAs If Everything Was Held In Placeを聞いてみましたが、QC3ではマイルドすぎて迫力がありません。QC15では低音部分はともかく、ボーカルや他の楽器の音をはっきり再生してくれるので、彼らの曲の迫力を楽しめます。
試しにSkilletのAwake (Deluxe Version) も聴いてみましたが、QC15の圧勝です。
ほかにもいくつか聴き比べましたが、ふつうのボーカル曲などは、好みもあるのでどちらがよいとかは一概には言えません。
たとえば、MISIAのいつまでも なんて、QC3ではまろやかで優しい感じになるので、そちらがいいと思う人もいるでしょうし、QC15のボーカルの声がクッキリしている方がいいという人もいるでしょう。
でもこうして聴き比べてみて、両者の性格が何となく見えてきました。二つあっても仕方ないので、どちらかをオクで売ってしまおうかとも考えたのですが、聴く音楽によって使い分ける、というのもありだと思います。