いよいよ手術当日です。
看護師さんは「昨晩はよく眠れましたか?」と気遣ってくれますが、私はただただ、いよいよ手術で目が見えるようになる、という期待感の方が強く、ほとんど緊張していませんでした、
手術前には、再度簡単な検査があるのと、手術法に「iFSアイレーシック」という手法を選択していたので、角膜の表面をスキャンを行いました。
あとは順番を待つのみ。
その日のその時間帯は、私を含めて手術者は二人。私の前の方の手術が行われています。
さすがにこの頃になると少し緊張感が出てきます。
と、ここで名前を呼ばれ、手術代の精算。手術前に精算するの〜、とも思いましたが、その理由はあとで判明します。このとき、手術後に差す目薬と、手術後の保護メガネを渡されます。
出術代金を支払って待っていると、いよいよ名前が呼ばれます。
まずは手術室の手前の控え室で、レーザー技術者から、手術の大まかな流れが説明されます。
点眼の麻酔薬を挿し、その後眼球を固定し吸引しながらレーザーでフラップをつくり、フラップをめくったあとで、角膜にレーザーを照射してからフラップを元通り戻して終了。その間約15〜20分。
靴を脱いでサンダルに履き替え、いよいよ手術室へ。
手術台に載るときは、ちょっとビビリ気味です。
さあ、手術の開始です。
最初の眼球にフラップを作る際、眼球を吸引して眼球を動かなくしてからフラップを作るのですが、これが一番つらい部分です。ふだん眼球を吸引されることなどないので、目の奥の方に鈍痛があります。すごく痛いわけではありませんが、今まで味わったことのない痛みです。最初に右目にフラップを作ると、右目が見えなくなります。ですので左目のフラップを作るときは、両目とも見えなくなります。
先生は、横で絶えず声をかけてくれるので安心感はあります。
フラップ完成後は、ベッドごと移動し、角膜にレーザーを照射する装置に移動します。
よく巷では、レーシックって見えているからレーザーの光がバチバチと見えて花火みたいなんでしょ、という話を聞きます。
私もそう思っていました。
でも現実は違います。
まずはフラップ作成時のゴミを冷たい水で洗い流します。その後目の前に赤い点が見えてきます。
基本的にはこの赤い点を見つめていれば、白いレーザ光がところどころにあたっているのがわかります。その程度です。
ちょっと焦げ臭いにおいがしますが、自分の角膜の焼けるにおいなんでしょう。
次いで左目。同じく赤い点を見ているうちに照射が終わります。最初に説明してくれたレーザー技術者の方が、「照射、あと○○秒’」といってくれるので、どれくらいで終わるのかわかりやすくて、これも安心感に繋がります。先生も常に声をかけてくれるのですが、先生の声は小さく、機械音が大きいので、よく聞き取れません(^^;
両目とも手術が終わると、となりのリラクゼーションルームに通されます。ここで約15分目をつむってじーっとしているわけです。
15分経過すると看護師の方が呼びに来てくれます。ここではじめて裸眼で見えていることが実感できますが、ぼんやりと霧の中にいるようで、視界がクッキリとはしません。
手術前に精算するわけは、手術後だとぼんやりした視界の元で精算と目薬の説明をすることになるので、それだと財布はよく見えない、どの目薬なのかよくわからない、という結果になるからなのでしょう。
手術当日は、感染症予防など3種類の目薬を1時間おきに挿すことになります。
一応、もうクリニックでやることは全部済ませたので、保護用眼鏡をかけて帰宅です。保護用メガネにもLサイズを作って〜、といいたいくらいぴちぴちでしたがやむを得ません。ぼんやりした視界の中、なるべく移動距離、乗り換え回数が少ないコースで帰宅しました。
手術当日は、パソコン画面は禁止です。ぼやけているので本も読めません。結局、iPhoneに入っている音楽を延々と聴いてその日は過ごしました。
翌日は快晴だったのですが、起きてみてベランダから外を見てビックリ。遠くの方までクッキリ見えます。
ただし、近くのものはより見づらくなりましたが(^^ゞ
この日は翌日検診でしたが、左目の視力が思ったほど上がっておらず、両目の視力が1.2。
もともと、老眼のこともあり、あまり強く矯正しすぎると、手元が本当に見えなくなってしまうので、もともと1.5にするつもりはなく、1.0〜1.2程度にして欲しい旨話していたので、ちょうどいい感じ。とは言っても、まだ手元は見えづらいですが。
5/1は1週間検診でしたが、左目の視力も上がってきており、あとは近くのものがどれくらいまで見えるようになるかが今後の課題です。
あと前もって言われていましたが、ドライアイの状態になりつつあります。頻繁にヒアロンサン目薬を挿さないと、見づらくなります。
最終的に落ち着くのは3ヶ月程度経過してからだそうです。
ともあれ、裸眼で遠くまで見えるのは快適ですし、私にとっては30数年ぶりのことなので、非常に感激しています。