仕事帰りに新宿で「おくりびと」を観てきました。
前もって席を予約していきましたが、案の定満員でした。アカデミー賞効果でしょう。
かくいう私も観に行きたいとは思ってはいたものの、アカデミー賞で背中を押されたクチです。
作品は確かにとてもすばらしいものでした。
「死」をテーマにしているだけに、どう描くかは脚本家や監督のお手並み拝見というところでしょうが、笑いあり、涙ありの充実した内容でした。
周り中ですすり泣く声が聞こえてきましたが、私も涙がぽろり。
エンドロールが流れている間も、誰ひとりとして席を立ちません。もちろんこのエンドロールの最中にも、単に出演者らの名前が流れるだけではないのですが、こういうことは珍しいかも知れません。
出演者もみんなすばらしい。本木雅弘氏の演技はもちろん、脇を固める役者たちも難しい場面での表情がとてもいいのです。感心したのは妻役の広末涼子。夫の職業を忌み嫌っていたはずなのに、その仕事ぶりを目の前でみて、その職業への思いが変わっていく様が微妙な表情の変化で演じていました。
アカデミー外国映画賞という賞を取ったことで、私も観に行くことになったわけですが、そうでなくてもロングランを続けていたわけがわかったように思います。ただし、日本の文化的背景がわからないと、この映画の真の良さは伝わらないのではとも思います。アメリカ人が理解できるかなあ。
Blu-Rayが出たら、間違いなく「買い」です。
まだ劇場でみていない方。これからこの映画をぜひ劇場に観に行って、同じ感動を味わってみてください。